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売上高を推定する1

 これからフェルミ推定を用いて、売上の推定を行います。売上の推定は、論理的思考力を鍛えるだけでなく、売上の構造を理解するうえでとても効果的です。ビジネスをする上でも、利益を事前に見積もることは大切で、売上の推定はその第一歩です。フェルミ推定とは、前提条件から論理的に数値を予測していく方法です。

※本講義では、「現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート」を参考にしています。

 

フェルミ推定には5つのステップがあります。

 

1.前提条件を確認する 

 問いをよく理解し、何を求めるのかを明確にします。曖昧な点は自分で定義づけをして構いません。

 

2.アプローチの方法を決める

 推定を行うために、それに見合った計算式を設定します。例えば、今回は売上を推定するので、

  

売上=客単価×顧客数

さらに顧客数を分解した、

 

顧客数=キャパシティ×稼働率×回転率×営業時間

を用います。各要素の説明は次のページで行います。

 

3.推定モデルを作る

 (2)で求めた公式の各要素に具体的な数値を入れていきます。注意すべき点は、もし時間による違いや顧客による違いがあるときは、場合分けをして考えてもよいということです。

 

4.計算する

数値が全て出揃ったので、計算すると推定結果が求まります。

 

5.実際の数値と比べてみる

 実際の数値と比べてみることで、自分の推定が適切であるかを判断できます。必ずしも、実際の数値と一致しなくても構いません。フェルミ推定で重要なことは、どのように答えを導いたのかというプロセスです。その場合は、なぜ推定値が実際の数値と離れているのかを考えてください。

 

 次のページでは例題を使って説明していきます。

© 2014 Yusuke Nakanishi

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